2011年7月27日水曜日

泥に染まらず。




7月の誕生花で、ベトナムの国花、『ハス』。
早朝に咲き、昼には閉じる神秘的な夏の水生植物です。

仏教において『ハス』は、
泥の中から伸びてくるにもかかわらず、
清らかで美しく、気高く咲き誇る姿が智慧や慈悲の象徴とされ、
昔から聖性な花と称えられています。
今でも、お盆のお供えものの下にはハスの葉を敷きますよね。

写真は何年も前にバリ島で撮ったものですが、
一面ハスで覆われた池は、思わず手を合わせたくなる神々しさ。
花が開く瞬間の「ポンッ!」という音をいつか聴いてみたい。

ハスの花が咲き終わると、その後にできる実が『蓮台(レンダイ)』。
上段の写真の花の中心、黄色い部分が、『蓮台』になります。
インパクトのあるドライフラワーになるので、とても重宝します。
この蓮台の部分が蜂の巣に似ていることから、
『ハチス』と名付けられ、それが訛って『ハス』と呼ばれるようになったそうです。

ハスの葉には撥水性があり、
葉の表面に付いた水は丸まって葉の上を転がります。
だから、葉は濡れません。
その水滴が葉についた泥や小さな虫などの異物を絡めとります。
なので、葉は汚れません。
こういう現象を「ロータス効果」と呼び、
テクノロジーの分野などにも再現されているというから驚きです。
すごいぞ、ロータス!


数千年前の種子が発芽したり、
数百年振りに開花したり。

古来の仏教から現代のテクノロジーまで。

目まぐるしく移り変わる世の中で、
ずっと変わらず、凛としているハスの花。

時代に取り残されても、はぐれても。
無理について行っても仕方がないから。
自分のペースを見極める。

私にとって大事なことは、
泥から生じて泥に染まらず。

神聖なる花、ハスの花。

皆様、暑中お見舞い申し上げます。












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