『ウメ』の葉に似ている『ウメモドキ』。
その『ウメモドキ』に似ているから『ツルウメモドキ』。
「もどき」からの「もどき」。ややこしい。
今夏最後の『スモークツリー』と、秋の訪れを伝える『ツルウメモドキ』。
夏から少しずつ秋に向かっていると感じる今の季節は、花でも同じ。
四季の移ろいを花で感じるこの仕事。
とても贅沢なことだと思います。
春の花もいいけれど、秋の実ものもとても好き。
今からの時期、たくさんの実が登場します。
写真の枝が、『ツルウメモドキ』。漢字で書くと『蔓梅擬』。
しなった枝に実がたくさん付いています。
熟してくると、実の皮が剥け、中にはオレンジ色の種子。
オレンジ色になると、より一層秋ぽっく、暖かみのある枝に。
先の方のしなやかなツルは、丸めたり絡めたりできるので、
とても動きのあるアレンジに仕上がります。
根元の方はわりと太い木になっているので、
大きなアレンジでもしっかり安定するので安心です。
『ツルウメモドキ』の他、植物には「もどき」と名に付くものが色々あります。
『クロウメモドキ』や『サフランモドキ』、『タチバナモドキ』など。
どれもみんな、元々の名前の植物に似ているから。
でも全然ちがう種類だったりするんです。
元々の花より魅力的だったりするんです。
誰でもみんな。
何かや誰かの「もどき」だなんて言われたくはないけれど。
言われたわけでもないけれど。
「もどき」と呼ばれても、惹き付ける魅力があったらそれは、
もう「もどき」じゃないからね。
「もどき」のおかげで、元々の名前の植物を知ったりね。
なんだかそういう、底力的な。
目も向けてくれなかった人の目も奪うくらいの。
突き破って、突き進むエナジーが。
今とても欲しいです。
とりあえず、今ある底力もどきを振り絞ってみます。
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