2011年5月19日木曜日

立てば芍薬。




立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花。
美しい女性を言い表す言葉。

シャクヤクは、ボタン科の多年草。英名はピオニー。
特に一重のシャクヤクはボタンの花によく似ています。
ボタンが「花王」と呼ばれるのに対し、
シャクヤクは花の宰相、「花相」と呼ばれます。

ボタンが樹木であるのに対して、シャクヤクは草であるということが
大きく異なる点です。

八重咲きのシャクヤクは幾重にも花びらが重なり、
その姿は優美で可憐でありながら、貫禄があります。
私も本当に大好きな花。

名前に「薬」と入っている通り、
シャクヤクは昔から、その根が漢方に用いられています。
みなさんご存知の「葛根湯」とかね。

他に、婦人病に効く漢方にも、シャクヤクが用いられているそうです。
もちろん、婦人病の効能がある要薬だからですが、もう一つ。

冒頭の表現、「立てば芍薬」。
この生薬を服用する女性が、
シャクヤクの花のように、晴れやかで美しくなるように。
そんな意味が秘められているんだって。

なんだか、とっても粋です。

シャクヤクのツボミは固く、開き始めるまで時間がかかります。
焦らすに焦らして、咲き始めると、誰もが虜。
ほんのりピンクの色白美人のシャクヤクは、美しく華やかに咲き誇ります。
満開になって、思わず手に取ると。
数百枚もの花びらを一気に落とします。

散るときは、潔く、大胆に。

やっぱりとっても粋な花。

シャクヤクが今、見頃を迎えています。





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