『チューベローズ』のクラッチブーケ。
南国を思い出させるエキゾチックで甘美な香り。
初めて一人でハワイのマウイ島に行った時、
空港まで迎えに来てくれた友達が、この花のレイを首に掛けてくれた。
そのレイ、ドライフラワーにして今でも持ってます。
バリ島のホテルには、いつもロビーにこの花が飾ってあった。
ただバサッと花瓶に入れてあるだけで様になる。
バリの空気にいちばん似合う花。
この香りをかぐと、その時の想い出が一瞬で蘇ります。
それもとてもリアルに。
風とか、においとか。
『チューベローズ』は、
テキーラの原材料でもある『リュウゼツラン』という植物の仲間。
ミルキーな色をしたこの花は、先だけほんのりピンク色。
夜になると香りが一層強くなります。
だから別名『月下香』。
夏のナイトウェディングに、こんなブーケを。
新郎さんにはお揃いのレイ。
チューベローズの甘い香りと、
月の白い光に包まれて。
花嫁さんは限りなく美しく、神秘的に。
新郎さんは深く優しく、紳士的に。
月の下で永遠の誓いを。
僕が月で、君が月下香。
とかなんとか言っちゃったりしてね。
こんな妄想を抱かせるくらい、甘くロマンティックな月下香の香り。
柔らかく幸せな気持ちで心を満たしてくれる媚薬かも。
想い出も、誓いも。
時々ゆっくり振り返ってみる。
それはだいたい夜の帳がおりた頃。
蒼い夜。
月の下にて香る花。
皆様、素敵な夜を。